12.5㎝径×7.9㎝高
二代 小川長楽 黒茶碗 the 2nd ogawa, choraku black bowl
二代 小川長楽 1912(大正元) - 1991(平成3)
小川大治郎(初代長樂)
1874 小川左右馬法眼源政幸の次男として丹波南桑田郡国分庄(現・亀岡市千歳町)に生まれる
1886 大治郎、慶入(丹波・国分庄の造酒家小川直八の三男)の弟子となる
1906 建仁寺派第四代管長竹田黙雷老師より「長樂」を、裏千家今日庵十三代円能斎鉄中宗匠より「長友軒」の号を賜り、弘入の元を辞し、「長樂窯」を京都五条坂若宮八幡畔に開窯する
1911 優良な陶土を求めて京都岡崎に移窯する
長年の研鑽により赤楽幕釉を完成する
1926 裏千家十二代又玅斎宗匠次男 廣瀬拙斎宗匠をはじめ数寄者・茶道具商 三十八名の発起人により、創業二十周年を祝い「長樂會」を結成し、黒赤一双茶盌(裏千家十四代淡々斎宗匠御書付)を百組制作する
1939 八月三十日、初代長友軒長樂、享年六十五歳にて永眠する
法名「大量院本覚自性居士」
二代 小川長楽
1912 小川幸一、初代長樂の長男として京都に生まれる
1935 「日本工芸フランス・パリ博工芸展」に入賞する
1939 十一月、二代長樂を襲名する
1940 今日庵十四代淡々斎宗匠の推挙にて、建仁寺派第五代管長古渡庵頴川老師より「景雲」の号を賜る
1943 技術保存作家(樂焼抹茶碗・他)の指定を受ける
第二次世界大戦に招集従軍
1955 第一回全日本産業工芸展に出品する
彩焰白樂・焼貫七彩釉の焼成に成功する
1960 京都伝統陶芸家協会が発足、正会員となる
1962 知命を記念し、建仁寺本坊にて「百盌展」を開催する
1964 日本陶磁器協会「百盌展」に出品する
1982 建仁寺本坊にて「古稀記念展」を開催し、『小川長樂作品集』を出版する
伊勢神宮に黒幕釉茶盌・赤幕釉茶盌を献納する
1989 二代長樂の喜寿を記念し、全国十か所にて「長樂・裕起夫父子展」を開催する
1991 十月十日、二代景雲長樂、享年七十九歳にて永眠する
法名「景雲院宗頴了堂居士」
1992 三代長樂 十月九日・十日に二代長樂の遺作を焼成し、建仁寺本坊にて遺作展を開催する
三代 小川長楽
1947 小川幸雄(三代長樂)、二代長樂の長男として京都に生まれる
1966 小川幸雄、京都府立鴨沂高等学校卒業後、二代長樂の下で作陶に入る
1969 裕起夫銘にて創作活動を始める
1984 小川幸雄、第一回伝統的工芸品月間国民会議において通商産業大臣奨励賞を受賞する
1992 十月九日・十日に二代長樂の遺作を焼成し、建仁寺本坊にて遺作展を開催する
二代長樂の一周忌にあたる十月十日に醍醐寺座主、麻生文雄猊下より「松風軒」の号を賜り、小川幸雄、三代長樂を襲名する
1993 伊勢神宮に裕起夫銘最後の作品を献納する
皇太子殿下徳仁親王(今上陛下)、小和田雅子様(皇后陛下)の御成婚を奉祝して、総本山醍醐寺より依頼を受け、三代長樂の初作「赤・白一双茶盌」を献上する
ジュネーブ市立アリアナ美術館(国際陶芸アカデミー本部)にて、リニューアル・オープン記念講演をする
1995 仁和寺門跡吉田裕信猊下より、「樂焼おちゃわん屋 長樂窯」の暖簾の染筆を賜る
1998 秀吉醍醐の花見四百年記念三千家献茶式の献茶道具の意匠ならびに黒赤天目茶盌を制作する
重要文化財・三寶院にて「醍醐の宴 小川長樂展」を開催して戴き、「重文・醍醐花見短籍」「利休・織部・遠州・光悦・宗和消息」「茶能十二月」の見立茶盌を制作し、『小川長樂作品集』を出版する
2002 建仁寺開創八百年記念慶讃献茶式の黒赤天目茶盌を制作する
三代襲名十年を祝って、建仁寺派第九代管長小堀泰巌老師より「玄匋菴」の号を賜る
2003 「小倉百人一首十二月見立茶盌」を制作する
2006 『開窯百周年記念 小川長樂作品集』を出版し記念展を開催する
「高台寺三十六歌仙の歌(八條宮智仁親王書)」見立作品を制作する
2010 伊賀の地に新工房及び茶室を建築する
「松尾芭蕉・野ざらし紀行」の俳句より見立て作品を制作する
2013 京焼 技と美の継承展(佐川美術館)に出品する
2015 赤楽・黒楽の大窯(大型作品焼成)を築窯
2016 「松尾芭蕉・おくのほそ道」見立作品を制作し『三代 小川長樂 作品集』を出版する
2020 2017年より「歌枕」をテーマに全国を行脚、見立て作品を制作する